山科から大文字へ


月曜日に愛宕さんに登ったが、その週の金曜日に今度は大文字に。
大文字に登るには色んなルートがあるが、今回は一番時間のかかる山科から大文字を目指した。
山科駅から15分歩いた紅葉で有名な毘沙門堂が起点となる。青もみじの石段も見事である。
大部分は森の中を歩くのだが、所々で京都市内を見渡すことが出来る。
中央の広い道が御池通。一直線の道だと思っていたが、少しカーブしているのが分かる。同行した社会の先生によれば、戦時中の強制疎開で拡げられた名残だという。
左に見えるのは三条通、いわゆる東海道である。こちらも曲がっているのが見て取れる。
お約束の火床からの景色。今回は大の字の中心点からではなく、その上の一番高いところからの京都盆地である。

愛宕山

5月23日は、愛宕神社神楽講の総参りがあり、トレーニングを兼ねて参拝してきた。

嵯峨鳥居本に一の鳥居があり昔はここがスタート地点だったが、バスのお陰で(しかし1時間に1本)清滝から登ることが出来る。


信仰の山らしく、道中至る所でお地蔵さんが祀られている。しかもどのお地蔵さんにも新鮮な花が供えられている。毎朝お参りする人がいるのだろうか?


京都市内がよく見える。

水尾の分かれ。右へ下ると、柚子で有名な水尾の里に出る。

水尾の分かれを越えると亀岡盆地が目に飛び込んでくる。
中央にサンガスタジアム by kyoceraの偉容が見える。


総門を越えるとようやく境内に到着。ここまで2時間半を要し、若い頃のようにはいかないと実感した。

全国に800ほどある愛宕神社総本宮にお参り。


京都では余りにも有名な火迺要慎のお札を授けるところ。販売すると言わないのが奥床しい(笑)


この樒も火除けとしてご利益があるらしく、登山途中にすれ違った大徳寺のお坊さんが大量に買い込んでいた。
いかにも京都ならではの光景であった。



本殿での神楽講のお詣りは午前11時からで、それには到底間に合わないので、お弁当をいただき境内で味わった。

下りは計算したつもりだったが、バスは5分ほど前に出発したばかりであった。

ご近所さん


Maserati(マセラティ)という車があることは知っていたが、実物を見たのはこれが初めて。
BMWはもとよりベンツまで普通の車に見えてくるから不思議である。

別のマンションでは、毎朝9時頃高級車が停まっていて、秘書と思しきスーツ姿の若い男性がお迎えのため待機している。社長か支店長か知らないが、どこの会社だろうか?
ご近所一帯は知らぬ間に家賃の高いマンションが林立しているようである。

妙蓮寺


神奈川から来た友人夫妻のリクエストで、西陣にある妙蓮寺を訪れた。室町時代法華宗は京都の町衆の拠り所となっていたが、これを快く思わない延暦寺はじめ既成仏教集団によって21もあった本山はことごとく灰燼に帰した。これを天文法華の乱とよぶが、妙蓮寺もその中の一つであった。その後再建され、秀吉の聚楽第造営によってこの地に移転してきた。

十六羅漢の石庭


このお寺はお会式桜や長谷川等伯の鉾杉図、妙蓮寺椿で有名だが、最も興味を引いたのは案内のスタッフであった。受付で案内を乞うと奥から出てこられ、自分一人しかいないので十分な案内はできないと言いながら、他に参拝客がいなかったこともあるが、30分に渡り細かく案内してもらった。
観光を取るか信仰を取るかで悩んだが、信仰を取った結果スタッフは一人しかいないとのこと。
皇室と関係の深かった日応僧正との関係があるのだろうか、菊の御紋入りの茶碗でお茶をいただいた。
全国的にも数少ない、本格的な袴腰型鐘楼


秋に咲き始めて春まで続くというお会式桜。案内板は枝で覆われていて良く見えなく、ここにも「信仰で生きていく」ことが現われているような気がした。

鬼門除け・室町武者小路

古来、陰陽道では北東(艮)の方角は鬼が出入りする方角として、また対角線の南西は裏鬼門とも呼ばれ、ともに忌み嫌われていた。

この鬼門から鬼が入らないようにと、平安京では北東の守護として比叡山延暦寺が建立され、裏鬼門の守護には石清水八幡宮が当てられた。庶民の家でも様々な工夫がなされ、鬼の嫌がる柊の木を植えたり、難を転ずるとして南天を植える家も多い。

現代でも京都の街なかにはいたるところに鬼門除けを見ることが出来る。そんな中、ここではちょっと変わった鬼門除けを載せていきたい。



立派な京町家である。調べてみると、料理に使ううつわの店と分かった。それも普段使いなどではなく、美術品と呼べそうな品物ばかりである。道理で、鬼門除けも格調高く施されているはずである。

みそそぎ川


禊川(みそそぎかわ)は鴨川の右岸を流れる人工の水路で、丸太町橋付近から五条大橋までの約2Kmの川である。
夏になると床(ゆか)が出るので有名だが、それに加えて初夏には蛍の乱舞を見ることが出来る。
都会のど真ん中で蛍が見られるのはここぐらいではないだろうか?

これから見物の人出も増えていくことだろう。