美術館・博物館

竹内栖鳳展

既に今月初めに終了しているが、 京都市美術館での竹内栖鳳展について。 右から2番目の垂れ幕が「絵になる最初」。その左は上村松園。金獅子をはじめライオンを描いたものも多数展示されていたが、 個人的には「おぼろ月」が好きである。 狐がおぼろ月を眺め…

虎屋ギャラリー

羊羹で有名な虎屋は東京だと思われがちだが、創業の地は京都である。 京都御所西隣の現京都店には茶寮が併設されていることは知られているが、 その横のギャラリーは余り知られていないようである。 今回は、伊藤若冲、酒井包一、菱川師宣など誰でも知ってい…

承天閣美術館・會津八一の世界

承天閣美術館で開かれている會津八一の世界展へ出かけた。 この日は「會津八一の美学」と題する特別講演があり、それの聴講も兼ねていた。 この歌は僕の好きな歌のひとつである。 学生時代(法学部文学科?)に属していたサークルで、 八一(当時は會津先生…

承天閣美術館・若冲展

相国寺境内にある宗務本所の右手の門をくぐると、 石畳の道が続き、その奥に承天閣美術館がある。 このときは伊藤若冲特別展をやっていた。看板にあるような極彩色の絵(釈迦・文殊・普賢三尊像)だけではなく、 若冲が描いた金閣寺の襖絵(鹿苑寺大書院旧障…

何必館・村上華岳展

先月のことであるが、展示期間終了目前に訪れた。 「何んぞ必ずしも」に由来する名前を冠した何必館は 祇園の繁華街にある小さな美術館だが、 館長(梶川芳友さん)が村上華岳の作品を収蔵展示するために創立したと聞く。 なんでも20代のときにこの太子樹…

国立京都博物館・陽明文庫名宝展

藤原鎌足を祖とする近衛家の名宝を集めた展覧会である。 平日の午後にもかかわらず、入場まで15分待たされた。 地味な展示物(藤原道長の御堂関白記など国宝も多数展示されているが、主には日記などの書である)なのにこれほどの行列ができるとは驚いた。 N…

中信美術館

石本正作品展を開催中の中信美術館に行ってきた。 京都府庁の西側にある京都中央信用金庫が所有する小さな美術館である。 この舞妓の絵をはじめ約20点が展示されていたが、製作年がいづれも 2011年となっていたのに驚いた。聞けば今年度の作品はこれ以外にも…

細見美術館

ここが展示室への入口岡崎のみやこめっせでのシンポジウム(東ちづるさんと一緒にパネルに出演した)の帰りに、 斜め向かいの細見美術館を訪ねた。 入口でチケットを買おうかなと思案していたら、後ろから肩を叩かれた。 振り返ると初老の婦人が、「無料招待…

京都国際マンガミュージアム・火の鳥

巨大な漫画喫茶というなかれ。漫画はいまや「マンガ」であり「manga」である。世界のアニメファンにとって、ここは聖地であると聞いたことがある。現に来館者のうち2割近くを外国からのお客さんが占めるらしい。「京都の人が羨ましい」という記事がネット上…

京都国立近代美術館

国立近代美術館4階の常設展示場(この常設展の内容が凄い。松園さんはもとより竹内栖鳳、橋本関雪、今尾景年等錚々たる作家の作品がある)からの眺めである。平安神宮の大鳥居の向うには京都市美術館が。その向うの山並みが東山三十六峰で、大文字は丁度鳥居…

京都国立近代美術館・上村松園展

松園さんの展覧会はいままで京都市美術館や松柏美術館、高島屋(大丸?)での展覧会などで何度も見ているが、今回は多くの作品が各地から集められたようである。ご近所の誼で?見なくてはと思い岡崎公園まで出かけてみた。国立近代美術館はいつになく気合が…

堂本印象美術館

衣笠山の麓、立命館大学の北隣におよそ近隣の落ち着いた風情とは調和しない建物が建っている。明治生まれの印象だが、後年は具象画から抽象画へ転身した。それを象徴するような建物であり、もちろん生前に印象が外壁を設計した。美術館の前には衣笠山を巻く…

京都市美術館・京都日本画の誕生

京都市立芸術大学創立130周年記念展が岡崎の京都市美術館で開かれている。前身は京都府画学校で、竹内栖鳳や上村松園、村上華岳、今尾景年、、、、、数多の芸術家を輩出している。東京と違うのは、地元の染織工芸と結びついているということだ。刺繍や友禅、…

龍馬伝

京都文化博物館で開催中の展示会「龍馬伝」に行ってきた。前売り券を買ったお店のご主人の話では、今までの展覧会の中で群を抜いて売れているそうな。会場に入ってみると、weekdayの昼間にもかかわらず多くの観客がいたのには驚いた。 残念ながら会場内は撮…

益富地学会館

益富寿之助博士という鉱物好きの研究者の収集物を集めた、「石のふしぎ博物館」である。 壁一面にこのように石がオブジェされていて、それぞれに解説がついている。 ショーウィンドウ?にもこのような原石が飾られている。 京都御所すぐ西の住宅街の中にある…

泉屋博古館・富岡鉄斎展

岡崎天王町の交差点をさらに東に坂を上っていくと、そこは閑静な住宅街、というよりも豪華な屋敷が並んでいる(明治時代は別荘地であったらしい)。右手には岡崎つる家。皇族、国賓が入洛された際には、必ずここで夕食である。あのタイヤメーカーの格付け本…

「画室の栖鳳」展

京都市美術館で開催中の展覧会に行ってきた。竹内栖鳳のデッサンや下絵を中心とした展示である。日本画は油絵と違って現場で描く、ということができにくいため、下絵が多く残されているのだという。それにしてもこの広い美術館の半分以上を占めるだけの下絵…

京都御所ゆかりの至宝〜甦る宮廷文化の美

京都国立博物館で開かれている特別展を見た。京都御所や桂離宮だけでなく、皇室とゆかりの深い寺々が所蔵する下賜された絵画、工芸品など雅な宮廷の文化の一端を見ることが出来る。 歴代天皇の宸翰や愛用の蒔絵の硯箱、桂離宮の釘隠し、引き手、狩野派による…

京都国際マンガミュージアム

全国に多くの美術館、博物館があれど、公立のマンガの博物館はここだけでないか?建物は京都市のもの(明治2年にできた64の番組小学校の一つ、龍池小学校跡)、運営はマンガ学部を有する京都精華大学である。 廊下の壁面を利用してたくさんの蔵書があり、だ…

霊山歴史館

高台寺の南を少し登った高台にある。主に幕末・明治維新をテーマにしている小さな博物館である。坂本龍馬を切ったとされる短刀をはじめその当時活躍した英雄たちの書状や遺品などが展示されている。いまは「篤姫」関連の特別展をやっていた。 平日の昼間にも…

伊藤若冲展

相国寺承天美術館で開催中の伊藤若冲展を見に出かけた、、、、、が、3時間待ちとのことで諦めて帰った。 これだけ待たされるのは、小学校か中学校のときに見たミロのビーナス展以来かなとも思う。 3時間あれば、東京まで行ける。

京都文化博物館・丸紅コレクション「美の名品展」

京都文化博物館で開催中の展示会を見に行く。お目当てはボッティチェリの「美しきシモネッタ」(有名なビーナスの誕生は彼女をモチーフにして描かれたとか)であったが、中に入るとそれ以外に多彩な展示があるのには驚いた。 主催者が述べているように、コレ…

エルミタージュ美術館展

学割が使えるのは今日が最後というくだらない理由で、京都市美術館で開催しているエルミタージュ美術館展に出かけた。入口に仕掛け(本物に似せたのだろう)がある美術展も僕には珍しかった。 写実派の大作ばかり観ていると(それはそれで圧倒されるが)、モ…

京都御所障壁画展

京都国立博物館での京都御所障壁画展に行ってきた。平日にもかかわらず大勢の人であった。 19世紀の日本画をたくさん見せてもらった感じで、狩野派や岸派の有名無名の画家たちによる力作ぞろいであった。絵画に関わらず、京都の伝統工芸や美術は、宮廷文化に…