檜書店


先に紹介した分銅屋を少し北に上がったところのこの場所には、かつて謡の本の専門店があった。非常に趣のある店構えだっただけに取り壊されたのは残念である。
謡曲本の専門店なんか京都ではやっていけないのか、あるいはマンションにしたほうが儲かるからなのか。

ホームページで見ると340年の歴史があり、昭和になって本店が東京に移されたらしく、経済価値一辺倒の東京の論理が優先されたとしたら、少し寂しい気がする。

檜書店のページ

都心のしゃれたマンションが「京都は資産だ」と思うのはごく一部の人たちだけで、町家だけでなく、神社仏閣、町並み、山紫水明、文化、自然、人々の暮らしなどの全てが融合しているところが京都の価値(良さ)だと思う。

東京の人には理解できないかもしれないが、失ってみて初めて気がついても遅いのである。