今原町家

今原町家は堀川下長者町西入る一筋目上がる(正式な住所で言うと、葭屋町通下長者町上る)にある町家で、土日だけNPO法人が管理している。もとは組み紐屋さんである。その町家で近隣の老舗の食材屋さんを巡り、その後その食材を使った昼食を食べさせてくれると言う一日だけのイベントが12月初めにあったので、東京の知人を伴って参加した。



先ずは文政年間創業の入山豆腐店。いまでもおくどさん(竈)とお釜を使ってお豆腐やおあげを作っている。もちろん井戸水を汲み上げて使用している。おばあさんの手作りの焼き豆腐が絶品だが、夏は熱くて(暑くて)生産しないらしい。


次に行ったところは文化文政の頃創業の麩嘉。生麩の製造を行っているが、ここの名物はなんといっても麩嘉饅頭である。残念ながら奥へは入れてもらえなかった。




次に向った先は、澤井醤油本店である。明治12年創業とあるから、この中では比較的新しい(それでも100年以上経っている)。こちらは中まで見学させてくれ、はしごを使って樽の中を見ることも出来る。


そして最後は本田味噌。こちらも有名店なので売店だけの見学となる。


この4店を含む地域の食材を使った料理は、これぞ地産地消の見本のような昼食であった。アルコールが出ないのは残念だが、とてもヘルシーで美味しかった。1日5名限定のこの老舗ツアー+昼食で1500円とは安すぎる(デザートの抹茶を単品で頼めば500円)。どんな観光ガイドブックにも出ていない贅沢な催しである。町家は土日しか開いていなくて、しかもツアーは3ヶ月に1度くらいなので、希望される方は直接問い合わせるのがいいと思う。