おんきとえんき

知恩院三門(国宝)
修理中の東本願寺御影堂
西本願寺唐門(国宝)
今年は法然上人800年遠忌と親鸞聖人750年遠忌に当る年である。50年に一度の大行事で、さぞや全国、全世界から多くの人がお参りに訪れるだろう。
法然上人の浄土宗と親鸞聖人の浄土真宗は、悉く張り合っているように思える。遠忌は浄土宗では「おんき」であり、浄土真宗では「えんき」である。その中でも、西本願寺浄土真宗本願寺派)では大遠忌であり、東本願寺浄土真宗大谷派)では御遠忌である。「上人」と「聖人」の違いもある。御影堂は浄土宗大本山知恩院では「みえいどう」だが、東本願寺では「ごえいどう」である。どうしてこうなったのかはよく分からないが、当事者のみなさんに聞いて見るしかないのかな?さらに甚だしいのは浄土宗内部である。一般的には宗祖法然上人であるが、知恩院では元祖法然上人と呼んでいる。浄土宗=知恩院でないことだけは確かである。



浄土宗に限らず浄土真宗でも、西本願寺東本願寺が競い合っている。この案内表示は京都駅前の烏丸通りに面して立てられている。まっすぐ行けばそのまま東本願寺に辿り着ける。①、②と追っていったが、なぜだか③以降がない。おかしいなと思ってよく見てみると、西本願寺への順路を示しているようである。参拝客が「お東」と「お西」を間違えないようにとの配慮?だろうが、なんだか競合するスーパー同士の客分捕り合戦と思えなくもない。もちろんそんなんではなく、ちゃんと「お東」の了解を取った上の行動だと思うが。

全国いや全世界から熱心な信者が来られるので、折からの桜の季節とあいまって京都は大混雑が予想される。客待ちタクシーが溢れて交通の邪魔をしている京都駅前も、規制が強化されるようである。50年前はこのような詰所が機能したと思われるが、今回はホテルに取って代わられるのだろうか?
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