禅僧托鉢



京都の町では冬の時期を中心にこのような僧による托鉢を見かけることが多い。朝早くから3人一組で街なかを歩いている。後ろのほうに二人目が歩いているのが分かるかな?
出町で出あったのでてっきり相国寺の僧かと思いきや、建仁寺のそれであった。随分遠くまで修行に来ているものである。
「ウォーッ」と大声を上げながらの歩行であり、若手僧侶の修行の一環だと思っている。
この声が聞こえると家の中から人々が出てきて何がしかの喜捨をする。3年前に亡くなった母が常に小銭を貯めておき、この声が聞こえると表に出て紙に包んだ小銭をまとめて喜捨していたことを思い出す。

数年前にこの修行を終えた一行と街なかですれ違ったことがあった。その時彼らは朝食の場所を探していたらしく、「ここが美味いんだ」という言葉と共に、ビビンバ専門店に入っていったのを目撃したことがある。托鉢姿の修行僧とビビンバと組み合わせに多少の違和感と面白さを感じたものであり、よく考えると彼らもまだ若いからと変に納得したことを思い出した。