一条戻り橋

堀川に掛かる一条橋は数々の伝説に彩られた橋である。
平安京では洛中と洛外を分かつ橋であったが、有名なところでは
平安時代初期の漢学者三善清行の葬列がこの橋を渡ろうとしたとき、
僧である子どもの浄蔵が追いすがり祈ったところ、清行が息を吹き返したと言うものがある。
この伝説を元に「一条戻り橋」と呼ばれるようになった。
そのため、結婚式の行列はこの橋を渡ることはないようである。

また、源頼光の四天王の一人渡辺綱が鬼の腕を切り落とした場所としても知られている。
安倍晴明式神をこの橋の下に隠しておいたという伝説もある
晴明神社はこの近くにあり、一代前の橋の遺構?が設置されている)。

さらには千利休の首がさらされたり、26聖人が耳を切り落とされたりなどと、
おどろおどろしい伝説には事欠かない。

魔界、異界として1000年の蓄積があるので、心霊スポットとして喧伝されても
不思議ではないが、人通りも多く明るい表通りなので、
余り見向きはされていない。
強いて言えば橋のたもとの柳の木が不気味かもしれない!?