ホタル観賞の夜


「蛍きらめく天の川」と題するミニ講演会が、
銀閣寺交差点近くの教会で開かれたので出かけてみた。
講師の方は多分この道では有名な人だと思うが(僕が知らないだけで)、
とても熱心に蛍の保護活動を続けている人である。

蛍はきれいな川にしか生息しない、カワニナという貝をエサにしている
ことぐらいしか知らなかったので、初めて聞いた話が大半でとても
得ることの多い講演であった。
ゲンジボタルヘイケボタルの違い、オスよりメスのほうが大きい、
上を飛ぶのがオス、オスは2つ(2節)光るがメスは1つなどなど、、、。
 面白かったのは関西と関東の蛍の光る時間の間隔。
関東が3.5秒に1回対して、関西は2.5秒。
関西人の方がせっかちだからという迷解説?も飛び出した。

講演の後は近くの白川疏水へ移動。浄土寺小橋では、
目を凝らさなくてもいきなり何匹かが目に飛び込んできた。
群舞とまではいかないが、結構な数の蛍で、これほどを見たのは何十年ぶりだろうか?
これでもピークは過ぎているらしく、数日前ならもっと
賑やかだったらしい。

哲学の道はすっかりダメになったと講師の先生。蛍はさなぎになるために
土の中に潜んでいるが、その上から人間が踏んでしまうからだとのこと。
また白川疏水の京大グランド付近は以前はよく見られたがいまはほとんど。
こちらは、蛍が嫌う明かりがグランドに遅くまで灯っているからとのこと。

こういう自然保護に熱心に取り組んでいる人のお蔭で、
僕らも目の保養をさせてもらえることを忘れてはならない。

液晶画面の壊れたデジカメでは、舞う蛍を写し取るのは難しいことであると
改めて気づかされた。
皆さんには申し訳ないが、目に焼き付いた蛍の残像を思い起こしている。