郡山・福島

ミンナソラノシタの短期幼稚園留学の対象が今年から福島県全県の幼稚園に拡大した。
その説明を福島県認定こども園・幼稚園連盟の総会で行うメンバーに同行して、福島に行ってきた。

総会での説明はつつがなく終わり、忙しい合間を縫って、もう一つの目的であった福島のお母さん方の
話を聞く機会を4カ所で持った。


幼稚園庭に設置されているモニタリングポスト

幼い子どもたちを抱えたお母さん方の想いはさまざまである。
放射能を気にする生活はかえってストレスが溜る」という人もいれば、
夏でも長袖、長ズボン、マスクの生活をしている子どもがいる。
気にする人としない人が両極端で、姉妹で仲たがいしてしまったケースもあると話してくれた。

避難先から戻ってきたママ達が安心して過ごせる「居場所」として「ままカフェ」というところが開設されていた。
2017年3月末で自主避難者に対する住宅支援は打ち切られたこともあり、
県外避難者が戻ってきている。その人たちのケアの必要性を感じて、福島県補助金を出している。
「自分ひとりじゃないことが分かって良かった」、「福島に戻ってきてから話すことが難しかった放射能のことなど、
自分の気持ちや考えが言えて楽になった」などの声が寄せられている。
一方で「納得して戻ってきた人はいない」とも。

「心配がないわけではないが、日々の生活もあるので、折り合いをつけて生活している」、
「どう折り合いをつけていくかが課題である」。
「折り合いをつける」。これが今回の旅行で一番印象に残った言葉。多くのお母さんが話していた。

福島のことはまだまだ終わっていないのである。


お母さんに送ってもらったローカル駅。
どういうわけか、鳥が階段を駆け上がり(飛んだのではなく)反対ホームまで案内してくれた(としか思えなかった)。