乞巧奠

昨日8月28日は旧暦の7月7日にあたり、
藤原俊成、定家を祖とする冷泉家で乞巧奠が行われた。
牽牛・織女の二星に、種々の供物をし、蹴鞠、雅楽、和歌などを手向けて、
技が巧みになるようにと祈る七夕の儀式である。
京都新聞記事より

冷泉家時雨亭文庫の会員になっているのでご案内をいただき参加した。

「星の座」は庭に設けられた祭壇で、机上には琴・琵琶などの楽器を置き、食物を供える。
周囲は9本の灯台を巡らし、後ろに2本の笹を立て、笹の間には梶の葉と糸をつるした
緒が張ってある。

この前で雅楽が奏でられ、すべての明かりを落とした後に、
披講が始まる。それが30分ほどで終わった後に、
「流れの座」が行われた。
天の川に見立てた白布を挟んで、牽牛・織女に擬された男女各5名が
和歌を贈答する歌会を楽しむのである。

何とも雅と言うか、厳かの中にも格調が高く、ただただ恐れ入るばかりであった。