唐板再開

御霊神社門前の名物として知られる唐板。
祇園祭の始まりとして知られる御霊会が開かれたとき、
健康を祈る厄除けの煎餅としてふるまわれたのが起源というから、
千年以上前からのお菓子である。

この水田玉雲堂が創業したのが1477年で応仁の乱の終わりごろであろうか、
以来500年以上にわたり味を受け継いできたのだが、当代主人の逝去により店を閉じていた。

遺された奥さんが、この度その仕事を引き継ぐことになり、2月1日より営業を再開された。
とは言え製造量に限界があり、平日昼間だけの営業となっている。

「伝統を絶やさず」と他人は言うけれど、その苦労は当事者でないと分からないはずだ。