合宿

龍谷大学大学院NPO・地方行政研究コースの教員、院生20名近くで1泊2日の合宿旅行を行った。
行き先は、滋賀県高島市

初日は、畑地区の棚田を案内してもらう。全国棚田百選に選ばれただけあり、山奥の静かな集落は落ち着いてきれいであった。棚田を守るための「棚田オーナー制度」も広がってはいるが、後継者難など課題も山積というところか。
翌日は、針江地区をボランティアガイドさんの案内で2時間近く見学。ここは、比良山系の水が伏流水として噴出するところで、各家庭に川端(かばた)という炊事場兼貯蔵庫兼水場を備えている。井戸水のようにポンプで汲み上げているのではなく、あくまでも自噴しているのが珍しい。見学させてくれた家庭では、どこでも美味しい水を飲ませていただけて、炎天下でも喉を潤すことが出来た。ここでの悩みは、観光客の増加。今はそんなに多くないが、口コミで知れ渡るとあっというまに俗化し、地区全体が汚れてしまう。よそ者への警戒感も強く(勝手に家の中に入り込む)、ガイドさんの案内で統率を保っているのが現状である。
どちらの地区も、地元の人の日々の暮らしの中に溶け込んでいて、そんなに貴重なものとは思っていなかった点が共通している。京都精華大学の研究者が入りこんでいて、滋賀県知事になった嘉田さんの足跡を見ることが出来た。その意味では、滋賀県をよく知る相応しい人が知事になったものである。

その他、朽木の朝市や竹生島など盛りだくさんな内容。夜は教員、社会人院生、若い院生など文字通り老若男女入り混じって談論活発で、偉い先生を掴まえて議論を挑むなど合宿という名がぴったりであった。

さすがに少々疲れはしたが、楽しく充実した二日間であった。