京町家
正確にいうと「壊れゆく」ではなく、「壊れてしまった」町家である。 ご近所にもかかわらず、以前どんな町家が建っていたのか思いだせない。相当な広さがあるので億は下らないが、こうなる前に何とかならなかったのだろうか。 最近では、幾松の解体が話題に…
京町家を利用して音楽会が開かれたので出かけてみた。 場所は七条高倉にある田中家住宅。 演奏者は、近くにある京都市立芸術大学の学生さんたち。 フルート合奏と声楽、弦楽四重奏の3部構成で、たっぷり2時間以上楽しませてもらった。 休憩時間には、敷地…
藤野家住宅には60年以上前から鉄製の五右衛門風呂があった。 ずっと現役で活躍してくれたが、錆で排水溝が壊れてしまい使えなくなって15年が経った。この間、何とか再建したいと画策していたが、五右衛門風呂を造ったことがある職人さんがいなくて難渋してい…
昨年11月に町内の一人暮らしのご高齢の方が引っ越していかれ、 今年の3月には、隣の2軒と併せて解体された。 現在は更地のままで、どうなっていくのだろうと不安である。 そのお向かいには、とても立派な町家が存在していたが、 3年前に売りに出されて、残念…
藤田家は横大路村の庄屋を務め、代々権十郎を名乗っておられる。 主屋は現在カフェとなっているが、この日は予約で一杯で中に入ることはできなかった。 向かいの空き家を使って、古材文化の会が主催する「古材市」が開かれていて、掘り出し物を探す人が大勢…
京菓子展の会場の一つ、有斐斎弘道館。江戸時代の儒学者皆川淇園の学問所跡である。 織田有楽斎の書? 古人の書画だけでなく、現代ものも。これは夢枕獏の書?画? このお茶室でお茶をいただいた。千玄室さんによる扁額。 いわゆる京町家とは違い、邸宅やお…
京菓子展 2024-源氏物語と題する展示会が開かれ、会場の一つである有斐斎弘道館で見学した。websiteによれば、「京都を代表する芸術文化である京菓子を通して、広く皆様に古典文学について知っていただくとともに、京菓子についての理解を深めていただくこと…
降り蹲踞(オリツクバイ)は、町家の坪庭に設置されていることが多く、庭に降った雨水を溜めて、地面に浸透させる役割を担っている。一種の排水機能を兼ね備えているが、単なる設備ではなく、そこには坪庭の風情を壊さない仕掛けがいくつも施されている。 俵…
5月に引き続き、地元竹間学区のまち歩きに参加した。 今回は烏丸通より西側で、室町通を中心に古い商家が多く残っている。 中でも誉勘商店は金襴を扱う大店で、堂々たる店構えである。 宝暦年間創業というから約270年以上続いている。現在のご当主で13代目と…
毎年何匹かの蝉の抜け殻が見つかるが、今年は例年になく多い。 異常気象のせいかどうかは分からないが、なんか変かもしれない。 しかし、いつもなら耳をつんざくような蝉の鳴き声はあまり聞かれなかった。 蝉も夏バテしたのかもしれない⁉
今回の大雪は京都では15cm積もったといわれているが、我が家では多分20㎝以上であった。 清少納言は御簾を上げて香炉峰の雪を中宮定子に見せたと言われているが、我が家では御簾の代わりに雪見障子が活躍している。 硝子戸の向こう側はこのような雪景色であ…
都心のビル街に取り残されたように佇んでいる京町家。 看板にはくみひもとあるが、 横に回るとこの様な看板跡(?)が見える。 元の姿は何だったのか、あるいは表の扁額の「芳巌」と同じ店なのか、想像してみるのも面白い。
東福寺や嵐山に比ぶべくもないが、松の緑に映えてこれ1本でも十分きれいである。以下は以前撮影した写真 雨で一気に落葉したので、これはこれできれいだが、後の掃除が大変である。 玄関を入ったところの延べ段
京都の人なら、子どもの時にきっと食べたことのあるはず、西村衛生ボーロ。 お店の前を通ると甘い香りが漂ってくる。 北隣はオーナーの住まいだが、何やら無粋な看板が立っていた。 残念ながらここもマンションになってしまうようである。4年前の新日本風土…
先月19日に、庭の降り蹲がほとんど水没しそうな大雨が降った。 京都市中京区は、1時間に90mmという記録的な雨が降り、「記録的短時間大雨情報」が発表されたほど。「] 普段はこの様に穏やかな表情を見せている。地球温暖化は嘘だという人たちがいるようだが…
古来、陰陽道では北東(艮)の方角は鬼が出入りする方角として、また対角線の南西は裏鬼門とも呼ばれ、ともに忌み嫌われていた。この鬼門から鬼が入らないようにと、平安京では北東の守護として比叡山延暦寺が建立され、裏鬼門の守護には石清水八幡宮が当て…
我が家の表庭に植わっているもみじが、秋でもないのに紅葉している。 高塀越しに通りからも見ることが出来る。 この木は秋にも紅葉するのだが、何という種類なのだろうか? いわゆるイロハモミジとは違うのかもしれない。
「世界屈指の文化芸術都市・京都を舞台に開催される、日本では数少ない国際的な写真祭(パンフレットより)」であるKYOTO GRAPHIE。田の字地区を中心に、13会場で開かれている。今年は10周年だそうだ。 ここ旧川崎家住宅はインフォメーション町家として本部…
魔除けの風習は全国各地にあると思うが、特に京都にはその種類が多いように感じている。 屋根の上には鍾馗さん 玄関先には長刀鉾の粽と複数のお札が貼られている。 よく見ると比叡山横川中堂にある元三大師堂の角大師である。 こちらは別の民家であるが、お…
冷泉家はじめ他の旧家を見習って(単に行動が鈍いだけだが)、旧暦で飾っている(今年は4月3日が旧暦の3月3日にあたる)。写真は昨年撮影の物。 箱書きに文政3年とあるから、多分江戸末期、今から200年前のお雛様 それから50年後、多分明治初期のお雛様…
仁風庵はブライトンホテルの北側に位置する立派な京町家である。普段は非公開だが、3月3日、4日限定で今年初めて雛飾りを展示された。 御殿の奥に座っているのは初めて見た。名古屋で多い仕様と聞いた。 お店は室町にあるので、祇園祭の時は屏風祭りとし…
「江戸時代から現代までのさまざまな雛人形が勢揃い」というキャッチコピーに惹かれて、「平野の家 わざ 永々棟」の特別公開に出かけてきた。 2階に飾られていた享保雛や古今雛など古いものは残念ながら撮影禁止だったが、1階玄関を入ったところには現代(…
今月は、14日と21日に雪が降った(中京区で14cmの積雪)ので、写真をランダムにアップしてみた。
雪見障子とはなかなか風情のあるネーミングである。 清少納言は簾を上げて香炉峰の雪を看たらしいが、我が家では障子を上げる!? 障子戸を開ければこの様な光景が、、、。 備忘録を見ると、5年前の1月14日も雪だった。京都はこの時期が一番寒いのかもしれない…
雨に濡れたもみじ葉はしっとりとして美しく、枯れる前に最後の輝きを放っているようにも見える。
先日まではためいていた 売り出しの幟 はすでになかった。 どうやら1億6千万円の物件が売れたようである。 この間1か月ほどだったと思うが、誰が買ったのだろうか?新聞によると、京都の不動産は世界的に見れば割安でお買い得とのこと。 中国人か欧米人か、…
街中に残る立派な京町家。 売り出しではなく、テナント募集とあるから、現状のまま(少なくとも外観は)活用するということだろう。願わくば、このまま存続してほしい。 いまどき、ばったん(ばったり)床几が残っているのはかなり貴重である。これだけでも…
地下鉄丸太町駅徒歩5分、京都御所徒歩1分。ただいま売り出し中。 最近の販売は紙ではなく、こんなものを駆使していると初めて知った。 スマホをかざしてみると、1億6千万円と表示された。面積等詳しく知りたい方は、現地まで。
京都の町家には、出窓風のショーウィンドーとも呼ぶべき空間を持っているところが多い。 その中でも特に商売とは関係なさそうなものに注目してみる 初めて通った道沿いに、思いがけない発見があった。
あけましておめでとうございます。 令和3年 穏やかな正月を迎えることができました。藤野家住宅のホームページを開設しました。 https://fujinoke.kyoto/典型的な大塀造りの京町家の秀作として国の登録有形文化財に指定されている藤野家住宅を維持・保存し…