東福寺方丈では、方丈を囲んで東西南北それぞれに異なるお庭が配され、八相の庭と呼ばれている。
他の禅寺に多い伝統的な枯山水とは趣が違っているが、これが昭和の作庭家重森三玲の手になるものである。
南庭
同行したM君は自宅で小さな庭を楽しんでおり、この文様の描き方(作業の仕方)に興味津々であった。
斬新なデザインの北庭西庭東庭南庭も角度を変えて見るのも面白い。
いつも思うのだが、伝統に捉われることなく革新的な庭を作り出した重森三玲も素晴らしいが、それを許容した東福寺も立派だと思う。
不易流行と言うか、単に古いものを墨守するだけでなく、新しいものも積極的に取り入れてきたからこそ京都は常に新鮮であることの、一つの事例を見たような気がする。