報恩講

親鸞聖人は1262年11月28日に亡くなっておられるが、その恩徳に感謝し報いるための
お勤めが報恩講である(東本願寺冊子より抜粋)。

特に最終日の午前10時からのお勤めは「坂東曲(ばんどうぶし)」を見ることができるというので、
全国の門徒が数多くお参りしてくる。
千人以上は入れるかと言う御影堂はぎっしりの人で、外から見るのも苦労する。
そのために中継のモニターが何カ所か用意されているほどである。

坂東曲は身体を前後左右に揺さぶりながらお経をあげる独特のものである。
親鸞聖人が越後に流された苦難を忍び、波に揺られている様子を表しているという説があるが、
聖人が許されて関東で布教した影響で、関東の人の荒々しい読経が語源であるとの説もある。
こちらは今日月参りに来ていただいた菩提寺の住職に伺った話である。
坂東=関東であるところをみれば、こちらの説の方が説得力があると思う。

因みにwikipediaでは一つの説しか書かれていない。
東本願寺だけの独特のものであるが、元禄の頃までは西本願寺でも行っていたと、これまたご住職に伺った話である。

各地の門徒が観光バスを連ねてお勤めに来ている。
そのための記念撮影用の台もしっかりと用意されている。

その参拝客を当て込んで、門前の各店では売り出しを行っていた。
この仏教書専門店では普段はやらない「謝恩セール」を行っている。

如何にお買い得とは言え、「蓮如大系」とか「正信念仏偈講義」とかいう専門書は難解すぎて食指が動かない。