歌聖の夕べ

昨年が藤原俊成生誕900年ということで、俊成を遠祖とする
冷泉家が「歌聖の夕べ」と題する催しを開かれた
(本来なら901年目にあたるが、法要の関係で一年繰り延べになった由)。

藤原俊成は平安から鎌倉時代にかけての歌人であり、千載和歌集を編んだことでも知られている。
「世の中よ 道こそなけれ 思い入る 山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる」は百人一首で有名である。

最初に「披講」と呼ばれる冷泉家時雨亭文庫の皆さんによる和歌の朗詠があった。
古式に則る和歌の詠み方にも特徴があり、初めて見る独特の儀式?であった。

その後ギター演奏をバックに英語での朗詠や、俊成が登場する平家物語の一場面「忠度都落」が
薩摩琵琶で演奏された(なぜか平家琵琶ではなかった)。

第2部は茂山家狂言「子の日」や金剛宗家と若宗家が出演するお能「俊成忠度」があり、
とても優雅な1時間半が瞬く間に過ぎて行った。

会場は金剛能楽堂であり、ロビーには能衣装が飾られていた。