神護寺・虫払い行事


神護寺は、僕の最も好きなお寺の一つである。
高雄のバス停から急な石段を上ること20分で、風格ある山門に到着する。


毎年、5月1日から5日まで国宝6点を含む多くの寺宝が公開され、虫払いと呼ばれている。
教科書で習った源頼朝像や平重盛像の本物をガラス越しではなく、文字通り指呼の間から見ることのできる貴重な機会である。
有名な弘法大師の灌頂暦名はさすがにガラスケースに収められている。
弘法大師の直筆を見ることのできる貴重なもので、ところどころ文字が修正されている。
これを、「弘法も筆の誤り」というのだと、僧侶がまことしやかに語っていた。
同じく国宝の両界曼荼羅(高雄曼荼羅)は奈良国立博物館にお出まし中で、見ることはできなかった。

一緒に行った社会科の先生は、教科書に載っている「紀伊国桛田庄図」の本物を見ることができたと大興奮していたのが印象的であった。

金堂に向かう階段は屈指の紅葉の名所であるが、青紅葉もとても鮮やかである。

緑の向こうには、唐櫃越えの山並みを見渡すことができる。


お寺を開いた和気清麻呂のお墓。
山寺ゆえか、広大な山内はとても落ち着ける場所である。