牛乳箱



最近では見かけなくなった牛乳の宅配(牛乳配達と呼んでいたが)。牛乳は栄養価が高く子どもの成長には欠かせないが、まだスーパーやコンビニがなかった時代(家庭用冷蔵庫も普及していなかった)には、各家庭がこの牛乳配達を利用していた。新聞と同じように、毎朝配達してくれるのである。僕も小さい頃は利用した記憶があるが、たまに盗まれることがあったので、配達時間を見計らってすぐに家に取り込んだものである。盗まれるたびに母が嘆いていたことを思い出すが、まだ日本全体が貧しかったときのことであり、この箱はその当時の名残のようなものである。もちろん現在は牛乳はスーパー等で買い、牛乳屋さんのお世話にならなくなってから久しい。


牛乳配達なんて死語になっていると思っていたが、どっこい健在である。その気になって探してみると、京都の街なかで結構見かける。箱も木からプラスティックに変わっている。察するにお年寄り世帯の利用が多いのだろうか?