一乗寺（京都市左京区）といえば、詩仙堂や宮本武蔵と吉岡一門の決闘で有名な「一乗寺下り松」で知られる閑静な住宅街である。
また、最近ではラーメン激戦区として全国に名を馳せている。
京都ラーメンwikipedia
ご存知の方も多いと思うが、京都のラーメンは「こってり」系が多く、薄味の「京風ラーメン」とは全く異なる。
そんな一乗寺だが、最近では新しい名所が増えた。
それがこの恵文社一乗寺店である。外から見れば古びた看板の、なんてことない店にしか見えない。
中に入ればこの通り（許可を得て写真を撮っている）、普通の本屋さんではない。
スタッフが選り抜いた書籍を、自分たちの好みのスタイルで並べている。
従来の書店にありがちな機能的な陳列方法（出版社ごと、ジャンルごと、効率よく詰めて並べる）ではなく、テーマごとに並べてある（飾ってあるともいえる）。オーバーなことを言えば、店全体が大型書店の特集コーナーのようになっていて、本好きにはとてもたまらない店といえるのかも知れない。
そのせいかどうか知らないが、ガーディアン（イギリス）が2009年に発表した「The world's 10 best bookshops」の第9位に Keibunsha in Kyoto として日本で唯一ランクインしている。お客さんは全国各地から訪れている。お洒落な雑貨コーナーも併設していて、じっくり見て歩くには楽しい店ではあるが、果たして商売として成り立っているのかと疑うほど、本を買っている人はそう多くないと思う（成り立っているからこそこうやって店を開けているのであり、全く余計なお世話である!!）。
