青龍殿

東山36峰の中央部に位置する将軍塚に、今から4年前この様な建物が建てられた。
ここから見下ろす京都市内は絶景であり、誰もが驚嘆の声を上げることだろう
(訪れたことがないので何とも言えないが、websiteでも宣伝してあり、
大文字山からの眺めと同等だろうと想像する。

一帯は青蓮院の敷地であり、何を建ててもいいかもしれないが、
いわゆる「部分最適、全体不最適」ではないだろうか。

京都盆地は三方を山に囲まれ、市内のどこからでもこの眺めを楽しむことができる。
我々の目の先にあるのは、800m前後の高さの山であり、その中腹以上に人工物を見ることはない。
その景観が京都の趣を形成する一つの要素でもある。

そんな東山にこのような建物が出現した。この場所からの眺めは最高かもしれないが、僕には違和感しか出てこない。
自分たちがよければ周りの迷惑など関係ないと言わんばかりのように思える。
お寺でなく、これを民間がやったら、大ブーイングされることだろう。
日本一厳しいと言われる景観政策に穴が開いたのではないだろうか。