ニュージーランド紀行・その6 避難命令

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前日ほうほうの体でマイタ―ピークロッジに辿り着き疲れを取ったのであったが、大雨の音が部屋の中でも聞こえるくらい夜中じゅう降りしきっていた。f:id:mfujino706:20200203071725j:plainf:id:mfujino706:20200203071755j:plainf:id:mfujino706:20200203071743j:plain
今日は最終日、世界遺産ミルフォードサウンドのクルージングが待っている。朝食後いつものように昼のサンドイッチを手づくりしてバスに乗り込んだ。
7時半いざ出発と言う段になって、ガイドから説明が。第一声は”unfortunetely”で、即バスを降りる羽目に。f:id:mfujino706:20200203152238j:plainf:id:mfujino706:20200203095502j:plain
9時半に食堂に集められ説明があった。2日前からの大雨でここから先の道路が寸断されていて孤立している。この地区にいるキャンピングカーや他のロッジの客には避難命令がでて、比較的安全なこのロッジが避難所となった。スタッフを含めて486人がここにいる。まだ周辺の山中に50人ほどが助けを求めていて、まずは彼らを救出するのが一番である。自分はこの仕事について40年ほどになるが、これほどの大雨は初めてである。

説明の最初に「水は十分にある」と言われたので、初めて自分たちが遭難者であることを自覚させられた。続けて、「近隣のロッジのシェフを総動員しているので、おいしい食事を提供する」とも。彼らは危機管理のプロであり、時にユーモアを交えて、パニックを起こさないように話していたのは大いに参考になった。f:id:mfujino706:20200203191507j:plain
近隣のロッジからマットレスが運ばれてきたので、僕を含めて何人かが自発的に手伝いをした。食堂に敷くのだが、数的には足らないだろう。
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次のブリーフィングが2時頃で、それまですることがないので、皆めいめいで遊んでいた。一番人気がこのジグソーパズルで、最初は少人数だったが徐々に参加する人が増え、最後の方には独自の行動をとっていた韓国の人も参加していた。f:id:mfujino706:20200203104454j:plain
ビリヤードも人気で、この若いカップルはアメリカ人の新婚さんで、旦那さんの方は四日市の高校で英語教師をしていたことがあると言っていた。f:id:mfujino706:20200203111131j:plain
日本の積み木崩しのようなゲーム。誰でも気軽に参加できるので、結構盛り上がっていた。
何しろ山の中なのでネットが通じなく、自分たちがどういう状況下にあるのかまるで分らなかった。まあスケジュールが多少狂うぐらいで、命の危険はないと判断し、この状況を楽しもうという気分であった。
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翌日になると雨も小康状態になり、希望が見えてきたが、まだ動くことはできなかった。
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昼食f:id:mfujino706:20200204182154j:plain
夕食もしっかりと。f:id:mfujino706:20200204145257j:plain
ブリーフィングで状況の説明。増水が激しいので、どうやって脱出するか検討中であると。皆さんのことは州政府が全て補償するというようなことを言っていたような気がする?
酔っ払って、どうでもいいような会話ならできるが、このようなシリアスな話は中途半端な英語力では却って間違う恐れがあり、つくづくpoorな英語能力を嘆いたものである。