職人のまち

久保田豆腐店

何の変哲もない、といっては失礼だが、どこにでもありそうな豆腐屋さんである。 しかし、何年か前のNHKスペシャル「アジア古都物語」の中の「水の都、京都」で取り上げられてから、一挙に有名になったらしい。 京都盆地の下は巨大な水瓶になっていて、こ…

御釜師大西清右衛門

釜といっても、風呂釜を作るのではない。茶道で使う釜(風炉)である。 鎌倉時代からこの辺りに、釜を鋳造するところが多くあったことから、釜座(かまんざ)通りの名称がついたらしい。 ここは現在美術館にもなっている。

柿渋柿新老舗

京都に1軒しか残っていない「柿渋」の専門店である。防腐剤として使われていたが、化学塗料の普及で廃れてきているが、シックハウス症候群が話題になるにつれ、無害の天然塗料が見直され需要は少しだが回復しているらしい。 家訓:「一汁一菜もあらは結構至…

一澤帆布

ヨットの帆布を使ったかばんで全国区となった一澤帆布が営業を再開するそうな。 父の遺産をめぐって兄弟争いが起こり、今まで実質的に製造と営業を取り仕切っていた三男が独立して、「一澤信三郎帆布」を作った。今までの職員は全て三男に従ったため、「一澤…

久保田美簾堂

9月に入ってもまだまだ暑い日が続くが、この店は御簾専門店である。すだれと言ってもホームセンターで売っている天津すだれではなく、京すだれである。 その昔は宮中にも納めていたのかな?最近はどんな人が買うのか興味深い。

染司よしおか

天然の藍を使った染物を行っている。なんでも、一乗寺下り松で宮本武蔵と決闘を行った吉岡一門の流れを汲む5代目だそうである。 正倉院に伝わる宝物の青を見ての、当主の話がすごい。 「奈良時代の無名の工人の技に比べて、自分はまだやっと60点。死ぬまでに…

松屋常盤

たまに雑誌で取り上げられる程度ではあるが、知る人ぞ知る「味噌松風」の店である。 派手な看板も一切なく、この暖簾だけである。店の前を歩いても通り過ぎてしまいそう。 完全予約制だが、うまくすれば当日でも売ってくれることがある。包み紙には、平安京…

御笛師 俣野真龍

こんな職業があることを、知らなかった。 お家の人に聞いたところ、「歌舞伎用の笛」を作っているとのお話。 能の笛は「能管」といってまた別ものらしい。これも京都だけの業かな?※「はてなTシャツ欲しい!」と書けば、オリジナルTシャツが当たるらしい。

黒田装束店

烏帽子、冠や神官の装束を作っている。 京都御所堺町御門前にあるのは、以前は皇族や公家がお得意様だったのだろうか?この店を舞台に、映画「ターンオーバー・天使は自転車に乗って」が作られた。

御弓師柴田勘十郎

昨日紹介した村上さんの北隣にある。 弓を作っているということは分かるが、弓道用か神社の祭祀用かはたまた他のためかは分からない。 一度聞いてみたいと思っている。

神佛具木彫刻師村上

ふとしたご縁で知り合ってお誘いを受け、村上さんの仕事場にお邪魔した。 親子三代で木彫刻をしておられ、伺ったときは某本山の仏様の光背部分の修理をされていた。明治初期以来の修理とかで、天女の衣が欠けていたり傷みが激しい物も沢山あるそうだ。 何気…

谷川清次郎商店

【「無人島へ1冊だけ読み物を持っていくとしたら、何を持っていきますか?」と聞かれて、「京都の職業別電話帳」と答えた人がいた。聞いたこともない職業が沢山載っていて、想像を巡らすだけで飽きないからだそうだ。 皇室をはじめ社寺仏閣、茶道華道等の家…