愛宕神社


職場の仲間で愛宕山に登った。お目当ては水尾の里へ下山しての柚子風呂と鶏すきではあるが、やはり頂上に祀られている愛宕神社(京都の人は愛宕さんと呼ぶ)にお参りすることは欠かせない。なにしろここは全国の愛宕神社総本宮で、火災除けの神さんとして夙に有名である。京都の家々の台所には必ずといっていいほどこのお札が貼られている。料亭も然りで、テレビドラマでご覧になった方も多いと思う。

八合目付近から積雪が多くて歩行に難渋したが、参道はこのように一面の銀世界である。

山門の階段も雪に覆われていて、ひと目では階段とは分からないほどである。


本殿で古いお札を返しお参りをする。素朴な作りで、欄間は猪など動植物の彫刻が施されている。明智光秀もここで戦勝祈願をしたのち、織田信長を討つ決意をしたことはよく知られている。


水尾への分かれ道のところに「ハナ売り場」の小屋が建っている。樒(しきみ)と呼ばれる枝(葉っぱ)を神符として売る場所である。愛宕山の北西にはいまでも樒原という地名が残っている。神事や仏事に用いる「しきび」はこれがなまったものである。


北山杉が雪空にすくっと伸びている。大晦日の大雪で北山杉が大量に倒れ、林業家に大打撃を与えたと新聞記事にあった。