妙蓮寺


神奈川から来た友人夫妻のリクエストで、西陣にある妙蓮寺を訪れた。室町時代法華宗は京都の町衆の拠り所となっていたが、これを快く思わない延暦寺はじめ既成仏教集団によって21もあった本山はことごとく灰燼に帰した。これを天文法華の乱とよぶが、妙蓮寺もその中の一つであった。その後再建され、秀吉の聚楽第造営によってこの地に移転してきた。

十六羅漢の石庭


このお寺はお会式桜や長谷川等伯の鉾杉図、妙蓮寺椿で有名だが、最も興味を引いたのは案内のスタッフであった。受付で案内を乞うと奥から出てこられ、自分一人しかいないので十分な案内はできないと言いながら、他に参拝客がいなかったこともあるが、30分に渡り細かく案内してもらった。
観光を取るか信仰を取るかで悩んだが、信仰を取った結果スタッフは一人しかいないとのこと。
皇室と関係の深かった日応僧正との関係があるのだろうか、菊の御紋入りの茶碗でお茶をいただいた。
全国的にも数少ない、本格的な袴腰型鐘楼


秋に咲き始めて春まで続くというお会式桜。案内板は枝で覆われていて良く見えなく、ここにも「信仰で生きていく」ことが現われているような気がした。