京の老舗

消えた大店

松坂屋京都店は呉服問屋が立ち並ぶ室町界隈の一角(新町六角下る)にあり、 専ら呉服の仕入れを行っていたようである。 建てられたのは1745年で現在の地に移ったのが1749年というから、 江戸中期からこの地で商いをしていたことになる。 この建物も明治35年…

千枚漬・大藤

京都の冬を代表する漬物といえば千枚漬である。 慶応元年に初代大黒屋藤三郎が考案したのが千枚漬の始まりであると、 websiteに記されている。 このかぶらの皮を見ると、この場所で製造されているのがよく分かる。 今が千枚漬の季節であることは、この袋の多…

折箱谷為

折箱と言っても街でよく見かけるダンボール屋さんではない。 料理屋が折り詰めに使用する白木の箱である。 この前(東山二条を西に入った南側)を何回か通るがいつもこのような状態なので、 営業していないのかなと思っていたが、websiteを見るとそうでもな…

井筒

装束店という商売柄か凝った、かつ斬新な看板である。

近叉

まさにお宿、老舗という香りが漂っている。 今年で創業210年とのこと。 場所は中京区御幸町通錦下るにある。

かさ源

昨日とはテイストの違う傘やさんである。創業150年、日本で唯一国産和傘専門店とある。祇園石段下にほど近い場所に店を構えているのも、芸舞妓御用達なのかあるいは舞踊用なのか、、、。

池坊

お洒落な正月飾り!と思ってはいけない。華道池坊の本部ビル壁面を飾っているかられっきとした「いけばな」なのであろう。 中興からでも550年、起源からでは1400年以上経っている,ある意味老舗である。

鳩居堂

鳩居堂は平家物語で有名な熊谷直実を祖とし、その20代目が現在の地(本能寺の向い)に薬種商として店を開いてからでも11代目に当る老舗のひとつである。薫香をはじめ文房四宝(筆、墨、紙、硯)を扱う店として著名であるが、東京が本店で京都は支店だと思っ…

青木玉初堂

この店は、創業明治六年。京都の各宗寺院御用達の御香・線香・和蝋燭の専門店である。 この看板はなんと読むのか分からない。いつも店の前を通るのだが今度聞いておかねばと思う。 これはお香箱の一種かもしれない。これも確かめておかねば。

通圓・宇治

宇治橋のたもとに店を構えお茶を商っているこの店は、なんせ歴史が古い。平安時代末期1160年創業というから850年も続いていることになる!!現当主で23代目で、24代目も若いが店を継ごうとしている。名前も通円祐介さんというのも興味深い。 昨日のテレビでは…

すだれ・近藤老舗

お盆だというので、朝からお墓参りに出かけたが、今日もとても暑かった。昔の人の暑さ対策のひとつにすだれがある。ここは一見どこにでもありそうな店だが、すだれを専門に扱っている店らしい。文化5年というから、江戸時代後期、いまから200年ほど前の創業…

京都商工業創業年代番付

ある老舗の店頭にこのような額が飾られていたので、許しを得て写真に収めた。これで行くと、東の横綱の松前屋さんは元中9年(1392年)、西の横綱の本家尾張屋さんは寛正6年(1465年)の創業で、いづれも応仁の乱より前と言うから凄い。因みに京都の人は時代…

日本一のたけのこ・とり市老舗

「日本一のたけのこ」の産地として知られる、京都洛西塚原地区産のたけのこを扱っている、京都ではお馴染みの店である。朝掘りたけのこだが、ご覧の通りの値段でも売れ行きはいいらしく、空になった籠が目立つ。 この季節はたけのこだが、秋は高級まつたけ、…

洛東の老舗料亭、旅館

京都では鴨川から東を洛東と呼ぶことが多い。一般的には東山山麓までを指すと思うが、広く山科までこう呼ばれるときもある。この店(道楽)は豊国神社への参拝客で栄えたようだが、寛永年間の創業というから370年は経過している。当主は10代目である。屋根の…

幽霊子育飴

六波羅蜜寺を北へ上ったところにある何気ないお店で幽霊子育飴を売っている。このあたりは六道珍皇寺もあるように、この世とあの世の境であるからこのような逸話も生れたのだろう。味は昔ながらの素朴な手作りの飴で、おどろおどろしいことは少しもない。 江…

三嶋亭

我が家で節目となる嬉しいことがあったので、お祝いを兼ねて明治6年創業の三嶋亭で家族で食事をした。京都の人なら誰でも一度はここのすき焼きを食べてみたいと思うはず。最初から割り下を使う関東風の「すき煮」ではなく、鍋を熱して油も引かず砂糖だけで肉…

御用所松前屋

なんの御用をするところかって?いわずと知れた宮中に昆布を収める店である。自己主張を控えたシンプルな暖簾がかえって強烈に主張している。 なんでも当代の当主は32代目だそうで、鎌倉時代まで遡ることができるとは驚きである。 松前屋 商売が大きくなって…

田中長漬物店

いかにも古色蒼然としていて、よく田舎にありそうな店構えだが、中心街の四条烏丸にある奈良漬専門店である。 しば漬けに代表されるように京都には漬物が多く、どちらかといえば奈良漬は傍流かもしれないが、美味しい食べ物であることに違いはない。

平八茶屋

還暦同窓会二日目の昼食は、山ばな平八茶屋で。天正年間の創業というから、400年以上経っている。ここもなかなか行けないところで、一度は訪れてみたかったところである。 この店の名物は何と言っても「麦とろろ飯」であるが、昼間からのビールのせいか旧交…

柊家旅館

中学高校時代の同級生が集い、還暦同窓会を行った。ホテルで宴会をして二次会は祇園、翌日はゴルフといったよくあるパターンを避けて、豪華かつ文化の香りあふれる企画をと幹事の一人として智恵を絞った。 母校に集まり、副校長をしているT君のお点前でお茶…

山中油店

楽町楽家というイベントが市内一円で行われていて、その一環として食用油専門のこの店では、「利き酒」ならぬ「利き油」が行われていた。 菜種油、胡麻油、落花生油の3種類を当てるもので、いつもは別々にしか味わうことのない食用油にも違いがあることがよ…

虎屋菓寮

いわずと知れた和菓子(特に羊羹が有名)の老舗である。皇室御用達で、明治遷都で東京にも店を出すようになったが、ここが本店である。 http://www.okashi-net.com/kyo/toraya/toraya.html 店に隣接して菓寮があり、おいしい和菓子とお茶がいただける。 さす…

久保田豆腐店

何の変哲もない、といっては失礼だが、どこにでもありそうな豆腐屋さんである。 しかし、何年か前のNHKスペシャル「アジア古都物語」の中の「水の都、京都」で取り上げられてから、一挙に有名になったらしい。 京都盆地の下は巨大な水瓶になっていて、こ…

松屋常盤

たまに雑誌で取り上げられる程度ではあるが、知る人ぞ知る「味噌松風」の店である。 派手な看板も一切なく、この暖簾だけである。店の前を歩いても通り過ぎてしまいそう。 完全予約制だが、うまくすれば当日でも売ってくれることがある。包み紙には、平安京…

とり市

寺町三条上がったところにあるこの店は、季節の高級野菜を販売していることで有名である。この時期は、筍である。日本一の乙訓産(この店は洛西・塚原のもの)の筍が、所狭しと並べてある。 この写真の上段は、ひと籠2万円である。もちろんその日の朝に採れ…

雨森敬太郎薬房

寛政年間から続いている薬屋さんです。 こういう膏薬はいまは売れるのでしょうか? 看板に屋根が掛けてあります。特別な呼び名があるのでしょうか?ご存知の方は教えてください。