映画「はんなり」

京都シネマで「はんなり」を見てきた。平日の午前10時というのに、入場待ちの列が長く続き開演が10分ほど遅れるくらいの人気でびっくりした。観客の中にはきりっとした着物姿の粋筋の女性も何人か混ざっていた。

アメリカ在住の日本人監督の作品で、京都の花街を正しく知ってもらおうというドキュメンタリー作品である。
5花街(祇園甲部上七軒、宮川町、先斗町祇園東)に加えて島原の人々(舞妓、芸妓、太夫をはじめ置屋のおかみさん、お茶屋のおかみさん、髪結いさん、かつらや舞扇をつくる職人、手書き友禅職人など普段は表に出ない人も含めて)へのインタビューの合間に京都の四季がさりげなく織り込まれていた美しい映画である。
よくありがちな花街のうわべだけをなぞった映画ではなく、さまざまな人の生き方に焦点を当てていたのが興味深かった。「一見さんお断り」の意味も語られていた。
メジャーな映画館では見られないかもしれないが、京都を知りたい方にはお勧めである。

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